モバイルオーダーシステムとは?種類・メリット・選び方や導入事例を解説
作成日:2026年7月8日
近年、テーマパークやアミューズメント施設では、「モバイルオーダーシステム」の導入が広がっています。この記事では、モバイルオーダーシステムの仕組みや種類、メリットと注意点、自社に合ったシステムの選び方などを解説します。人手不足が深刻化するなか、混雑解消の課題を感じている運営担当者は、ぜひ参考にしてください。
モバイルオーダーシステムとは?仕組みと導入が進む背景
モバイルオーダーシステムの仕組み
モバイルオーダーシステムの導入が進む背景
モバイルオーダーシステムの種類
店内注文型(イートイン)
事前注文型(テイクアウト)
多用途型(キャッシュオン)
アミューズメント施設でモバイルオーダーシステムを導入するメリット
人手不足の解消につながる
回転率・売上の向上につながる
フードコート・売店運営を効率化できる
モバイルオーダー導入による来場者のメリット
待ち時間の短縮
キャッシュレス決済・多言語対応によるインバウンド需要への対応
モバイルオーダーシステム導入の注意点
導入コストや手数料などの費用負担
運用・オペレーション変更への対応
モバイルオーダーシステムの選び方
業態や利用シーンに合ったタイプを選ぶ
必要な機能を確認する
サポート体制を確認する
費用対効果を確認する
モバイルオーダーシステムを比較するポイント
POSレジ連携
決済機能
多店舗管理機能
アミューズメント施設・テーマパークでのモバイルオーダーシステム導入事例
東京ディズニーリゾート|株式会社オリエンタルランド
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン|合同会社ユー・エス・ジェイ
まとめ
モバイルオーダーシステムとは?仕組みと導入が進む背景
モバイルオーダーシステムとは、利用者が自身のスマートフォンなどを使って、商品の注文から決済までを店舗の従業員を介さずに行う仕組みを指します。
モバイルオーダーシステムの仕組み
利用者は店内に設置されたQRコードをスマートフォンで読み取るか、専用のアプリを起動してメニュー画面を表示します。画面上で商品を選択して決済を完了させると、注文データが店舗の厨房にある調理用端末やプリンターへ直接送信される仕組みです。その結果、注文の受付や会計業務を自動化できます。
モバイルオーダーシステムの導入が進む背景
背景には、生産年齢人口の減少に伴う深刻な人手不足や、非接触による衛生的なサービスの需要拡大があります。さらに、スマートフォンの普及やキャッシュレス決済の浸透、訪日外国人観光客の増加による多言語対応への必要性の高まりも、多くの店舗が導入を進める要因となっています。
モバイルオーダーシステムの種類
モバイルオーダーシステムには、利用シーンや注文のタイミングに応じていくつかの種類があります。
店内注文型(イートイン)
利用者が飲食店の客席から注文を行う形式です。座席に設置されたQRコードを自身のスマートフォンで読み取り、表示されたメニュー画面から注文と決済を行います。従業員が注文を聞きに行く必要がなくなるため、接客業務の大幅な省力化につながる点が特徴です。ピーク時間帯に起こりがちな注文の聞き逃しや伝達ミスも防止できます。
事前注文型(テイクアウト)
利用者が店舗に到着する前に、自宅や移動中などにスマートフォンアプリやWebサイトから注文を完了させる形式です。店舗側は指定された時間に合わせて調理を行うため、店頭での引き渡しがスムーズになり、利用者のレジ待ち時間を解消できます。また、調理時間を最適化できるため、店舗の回転率向上にもつながります。
多用途型(キャッシュオン)
フードコートやイベント会場など、複数の店舗や注文形式が混在する環境に対応した形式です。事前のテイクアウト注文と、現地の飲食スペースでの注文を一元管理できます。店舗ごとの会計手続きを簡素化し、多様な決済手段を同時に提供することが可能です。混雑する施設内でも利用者の離脱を防ぎ、全体の売上維持に貢献します。
アミューズメント施設でモバイルオーダーシステムを導入するメリット
アミューズメント施設でのシステム導入は、運営効率化と売上向上の双方に有効な手段となります。
人手不足の解消につながる
モバイルオーダーシステムは、現場の人手不足の解消につながります。利用者が自身の端末から注文と決済を直接行うため、レジでの受付や会計業務を削減できるためです。接客や金銭管理に割いていた人員を調理や誘導へシフトでき、少ない人員でも安定した施設運営を維持することが可能となります。
回転率・売上の向上につながる
システム導入は、混雑時の回転率を高め、売上の向上にもつながります。レジの行列を見た利用者が購入を諦めるという、機会損失を防げるためです。たとえば、アトラクションの待ち時間中にスマートフォンから注文できれば、利用者の購買意欲を逃しません。限られた時間内での客単価の引き上げと販売機会の増加を実現します。
フードコート・売店運営を効率化できる
施設内のフードコートや売店における運営効率を大幅に高めることができます。注文データが厨房へ直接届くため、聞き間違いや伝達ミスなどの人的エラーが排除されるためです。また、商品受け渡し時の金銭授受が発生せず、窓口の混雑を未然に防ぎます。このように、注文から提供までの工程を最適化し、円滑な運営を可能にします。
モバイルオーダー導入による来場者のメリット
モバイルオーダーシステムの導入は、店舗側だけでなく、アミューズメント施設を訪れる来場者に対しても快適な体験を提供します。
待ち時間の短縮
モバイルオーダーシステムにより、利用者は商品を購入する際のレジ待ち時間を短縮できます。スマートフォンから注文と決済を済ませることで、行列に並ぶ必要がなくなるためです。たとえば、移動中やショーの合間に注文を済ませ、指定の時間に受け取り口へ向かうといったことが可能になるため、施設内での限られた時間を有効に活用できます。
キャッシュレス決済・多言語対応によるインバウンド需要への対応
システムが複数のクレジットカードや電子マネーなどの決済手段、多言語表示に対応していれば、外国人観光客を含む多様な来場者が、ストレスなく飲食店や売店を利用できるようになります。言葉の壁による注文ミスや金銭の受け渡しに伴う戸惑いが解消され、誰でも円滑に購入手続きを行えます。結果として、海外からの来場者の満足度向上につながります。
モバイルオーダーシステム導入の注意点
モバイルオーダーシステムには多くのメリットがある一方、導入に際してあらかじめ把握しておくべき注意点もあります。
導入コストや手数料などの費用負担
システム導入時には、初期費用や月額利用料といったコストが発生します。また、注文ごとに数パーセントの決済手数料が差し引かれるケースが一般的です。初期の端末購入費やシステム構築費だけでなく、ランニングコストを含めた資金計画を立てる必要があります。
そのため、自社の売上規模や想定される利用頻度に見合った料金プランを持つシステムを選択することが重要となります。
運用・オペレーション変更への対応
システム導入に伴い、現場の調理や接客の業務フローを変更する必要があります。システムからの注文と店頭での直接注文が同時に発生する場合、厨房の混乱を招く恐れがあるためです。注文データの確認方法や商品の受け渡し動線の確保について、従業員への事前教育を徹底しなければなりません。
現場が新しいオペレーションに慣れるまでの期間を考慮し、事前のシミュレーションを行うことが不可欠です。
モバイルオーダーシステムの選び方
自社に最適なモバイルオーダーシステムを選択するためには、いくつかの基準を設けて比較検討することが重要となります。
業態や利用シーンに合ったタイプを選ぶ
モバイルオーダーシステムは、自社の店舗形態や提供するサービスに適したものを選ぶ必要があります。飲食店での店内飲食が中心であれば店内注文型、テイクアウト専門であれば事前注文型など、業務形態によって求められるシステムが異なるためです。
自社の客層や注文の流れを分析し、最適なタイプを選択しましょう。業態に合ったシステムを導入すれば、来場者の利便性が向上し、現場に無理のない運用を確立できます。
必要な機能を確認する
システムを選ぶ際には、自社が求める機能が網羅されているかを確認します。時間帯ごとのメニュー切り替えや、品切れ時のリアルタイム更新、売上分析、顧客管理など、現場の運用に必要な機能は多岐にわたります。必要な機能を事前に洗い出すことで、導入後の業務効率化につながります。
自社の運営スタイルに合致した機能を持つシステムであれば、無駄なコストを抑えた導入が可能です。
サポート体制を確認する
導入後のサポート体制が充実しているかも、選定時に確認すべきポイントです。万が一システムに障害が発生した場合、店舗運営の停止や利用者とのトラブルに直結する恐れがあります。24時間365日の電話サポート対応や、トラブル時の遠隔操作支援などがあると、安心して店舗を運営できます。
費用対効果を確認する
導入費用と運用によって得られる効果のバランスを見極めることも大切です。初期費用や月額費用の負担に対して、人件費の削減効果や客単価の上昇効果が上回るかを検証します。シミュレーションを行い、どの程度の期間で導入費用を回収できるかを算出することがシステム選定の基準となります。
モバイルオーダーシステムを比較するポイント
ここでは、複数の製品を比較する際に確認すべき3つのポイントを解説します。
POSレジ連携
既存のPOSレジとスムーズに連携できるかを確認します。注文データや売上情報が自動で同期されれば、二重入力の手間や転記ミスを無くせるためです。自社で運用しているPOSレジのメーカーが、検討中のシステムと連携対応しているかを確かめましょう。
決済機能
さまざまな種類のキャッシュレス決済に対応しているかを確認しましょう。クレジットカードや電子マネーなど、利用者が希望する決済手段は人によって異なるためです。主要な決済ブランドをカバーしているシステムを選ぶことで、利用者の利便性が高まります。
多店舗管理機能
複数の店舗を一元的に管理できる機能があるかも、重要な比較基準です。全店舗の売上データやメニュー変更を本部から一括で操作できれば、管理業務を大幅に効率化できます。たとえば、店舗ごとに異なる価格設定を柔軟に変更できるシステムは、多店舗管理に適しています。
アミューズメント施設・テーマパークでのモバイルオーダーシステム導入事例
テーマパークでは、モバイルオーダーシステムの導入によって混雑緩和や顧客体験の向上を実現しています。ここでは2つの導入事例を紹介します。
東京ディズニーリゾート|株式会社オリエンタルランド
東京ディズニーリゾートでは、公式アプリ内で「ディズニー・モバイルオーダー」を提供しています。園内の対象店舗のメニューを、アトラクションの待ち時間中にアプリ上から事前に注文・決済できる仕組みです。指定時間に専用窓口へ向かうことで、レジに並ぶことなくスムーズに商品を受け取ることができます。
モバイルオーダーの導入により、利用者は滞在時間を効率的に活用できるようになり、店舗側もレジ業務の削減と混雑緩和を達成しています。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン|合同会社ユー・エス・ジェイ
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)では、一部のレストランで「スマホ de オーダー」と呼ばれるモバイルオーダーを提供しています。利用者が店頭のQRコードをスマートフォンで読み取り、専用サイトからメニューを選んで注文する仕組みです。支払いはレジで行う店舗と、サイト上で決済まで完結する店舗に分かれます。
列に並ぶ前に注文できるため、ピーク時間帯でも待ち時間を抑えられ、店舗側も注文受付を効率化でき、混雑緩和につながります。
まとめ
モバイルオーダーシステムは、注文業務の効率化や待ち時間の短縮、人手不足対策などに役立つ仕組みです。スマートフォンの普及を背景に、飲食店だけでなくアミューズメント施設でも導入が進んでいます。
導入を成功させるためには、自社の業態や利用シーンに適したタイプを選ぶとともに、POSレジとの連携や対応する決済手段などを事前に確認することが重要です。また、初期費用や運用フローの変更も踏まえた上で導入計画を立てることで、より高い効果が期待できるでしょう。
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